ニュースリリース

2026.10.20

化学繊維製化粧ブラシの性能を客観的に評価する試験方法のJISを制定

 このたびタイキグループは、経済産業省が推進する「新市場創造型標準化制度*」を活用して開発を進めてきた、化粧ブラシの力学特性評価に関する日本産業規格(JIS)が、制定されました。(経産省のHPリンク)
 本規格は、これまで感覚的・主観的に評価されることが多かった化粧ブラシの特性について、力学特性測定方法を活用し、客観的に評価するための試験方法を整備するものです。化粧ブラシの性能を適切に把握し、製品開発や品質評価、消費者による商品選択に役立つ共通の基盤となることを目指しています。

  化粧ブラシの使い心地や性能は、毛材や形状、構造などによって異なります。繊維素材そのものの物性・成分等は、既存のJISで試験可能ですが、繊維束とした場合の使用感に関する試験は、これまで標準化されていませんでした。そこでタイキグループは、2024年3月より化粧ブラシの特性や使用性を“標準化”する規格開発を、標準化活用支援パートナー機関である地方独立行政法人 京都市産業技術研究所と取り組んで参りました。

JIS S 4052:2026

化学繊維製化粧ブラシの力学特性測定方法

Test method for mechanical properties of synthetic fiber make-up brushes



 このたび制定された本規格は、主として化粧料を肌につける際に使用する化学繊維製化粧ブラシの、使用時の力学特性を測定する方法規格です。化粧ブラシを人肌に想定した対象物に当て、払うように動かすと、ブラシの繊維束が曲がりながら対象物表面を滑ります。この際、繊維束が元に戻ろうとする“曲げ剛性”と、表面を滑ることによって生じる“摩擦力”とが働きます。“曲げ剛性”及び“摩擦力”は、対象物面に対して垂直方向と水平方向の2軸の力として同時に測定され、対象物に生じる力を捉えることが可能です。これを化粧ブラシの力学特性とし、それらを測定する方法として化粧ブラシの力学特性測定方法を制定することとしました。
                               写真:ブラシ物性試験機 カトーテック株式会社製

 本規格の制定により、化学繊維でできた化粧ブラシの性能を定量的に把握し、企業での化粧ブラシの開発や品質評価に活用できることが期待されます。また、近年は通販等で現物を確認しないで購入することも多くなっていますが、品質情報の一つとして使用感に関する客観的なデータの提供が可能となり、製品への信頼性向上が期待できます。さらに製品の特性を客観的な情報として示すことで、消費者が自身の求める使い心地や用途に合った商品を選ぶための判断材料の充実にもつながります。

 タイキグループは、1930年の創業以来、化粧品・化粧用具を中心に研究開発を積み重ね、「美と健康と環境を創造する」総合メーカーとして事業を展開してきました。今回のJIS規格制定を一つの節目とし、今後も技術開発と標準化への取り組みを通じて、化粧ブラシの品質向上と市場の発展に貢献するとともに、お客様が安心して商品を選べる環境づくりを目指してまいります。

*新市場創造型標準化制度:既存の業界団体等では対応ができない、複数の関係団体にまたがる融合技術・サービスや特定企業が保有する先端技術等に関する標準化を可能とするため、新規の原案作成委員会等の立ち上げを後押しする制度です。(経済産業省HP:新市場創造型標準化制度の概要より)

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